元々、あまり成績が良くなかったタロヤ。

小学3年生の頃転校した先で、ロクに授業を受ける事のないまますぐテスト週間に入ったことがあった。

 

帰宅後

「今までに習ってないことがテストに出るよ!全然わからなかった」

と涙目で訴えるタロヤ。

 

まぁ転校後すぐだし仕方ないよ。

先生もみんなわかってるからそんなに気にするなと言っても、どうしようどうしようと話を聞いてない。

 

テストの日は毎日そのやり取りが続き、翌週終わったテストが返ってきた。

どのテストも初めの2,3問はサービス問題のように簡単なので当たっていて、後はあてずっぽうで書いたものがちょこまか当たっていたものの、算数のテストだけは違った。

初っ端から最後まで、授業で習った範囲のみの問題しか出ていなかったようで、その範囲の授業を受けていないタロヤは全くわからなかったよう。

0点だった。

タロヤの不安的中だ。さすがに0点は可哀想・・・。

良く見ると、タロヤはわからないなりに頑張ったようで、回答は全部記入してあった。

 

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部屋の隅で無言で落ち込むタロヤ。

その横に座り、元気を取り戻してもらおうと励ました。

「テストが0点の人なんてたくさんいるよ!白紙で提出してママも0点とったことあるよ!」

「・・・そうなの?!」

「そうだよ!白紙で提出すれば0点取るのなんて簡単!だけど、全問真面目に頑張って回答して0点取るのは難しい。必ずどこかは当たっていて、0点というのは取りたくても取れない。タロヤはその、難しいことをやってのけたんだから凄いんだよ!」

「・・・・」

へー、僕って凄いんだと元気を出してもらおうと思ったら、逆にますます塞ぎ込んでしまったようだ。

 

今まで気が付かなかったけど、タロヤは励ましが合わないタイプなのか。

じゃあ叱ったら元気になるのか?何て叱ればいいんだろう・・・

 

叱り文句が思いつかないまま、その出来事は忘れ去られた。

 

うちはなぜか引っ越しが多く、タロヤは生まれてから5,6回は引っ越ししている。

現在タロヤは引っ越しそのものには抵抗はないけれど、転校は大嫌い。

「授業の範囲が変わって成績下がるからヤダ。絶対ヤダ!」

の一点張りで、例え家族全員引っ越しても一人で学校の近くに住み、転校はしたくないと言い張っている。

 

その言葉を聞くたびに、きっとあの時の0点が相当ショックだったんだなと思う母だった。

 

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